「すずめの戸締まり」ルージュの伝言が使われた理由と芹澤朋也の魅力とは?
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4月5日午後9時から、日本テレビ系「金曜ロードショー」にて新海誠監督の最新作「すずめの戸締まり」が地上波初放送されます。
同作は、日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる"扉"を閉めていく少女の解放と成長を描くロードムービー。2022年11月11日に劇場公開され、興行収入149.4億円の大ヒットを記録しました。
同作のあらすじ、主な出演声優のリストとあわせて、公開後に思わぬ人気がでたキャラクター・芹澤朋也(CV:神木隆之介)の魅力、物語後半で車中のBGMとして「ルージュの伝言」(荒井由実)が使用された演出上の狙いについてご紹介します。
【あらすじ】
九州で暮らす17歳の岩戸鈴芽(すずめ)は、扉を探しているという旅の青年・宗像草太と出会う。彼の後を追って山中の廃墟にたどり着いたすずめは、そこだけ崩壊から取り残されたかのようにたたずむ古びた扉を見つけ、引き寄せられるようにその扉に手を伸ばす。やがて、日本各地で次々と扉が開き始める。扉の向こう側からは災いがやって来るため、すずめは扉を閉める「戸締りの旅」に出ることに。数々の驚きや困難に見舞われながらも前へと進み続けるすずめだったが……。
【主な声の出演】
主人公のすずめ役を演じたのは、1700人を超えるオーディションから抜てきされた当時18歳の原菜乃華さん。キャスト発表時には、「今の世の中で少しずつ薄れてしまった、人と人との繋がりや温かさ、本当に大切なものに気づかせてくれる物語だと思います。映画館を出た時、目に映る全てが前より鮮明に輝くような、自分の周りの人達も、自分の事も、大切にしたいと思えるような素敵な作品です」とコメントしています。
すずめと一緒に日本列島を旅する「閉じ師」の青年・宗像草太(むなかた・そうた)役を演じたのは、「SixTONES」の松村北斗さん。同じくキャスト発表時のコメントでは、「身近にある現実や日常がベースで、その中にファンタジーとユーモアが織り交ざっている、監督の今までの細胞のすべてが集まった作品だと思います」と語っていました。
そのほか、すずめの叔母・岩戸環役を深津絵里さん、環に思いを寄せる同僚役を染谷将太さん、すずめが旅で出会うスナックのママ役を伊藤沙莉さん、草太の「閉じ師」の師匠で祖父の宗像羊朗役を松本白鸚さんが演じ、これまでの新海作品に出演してきた神木隆之介さん(芹澤朋也役)、花澤香菜さん(岩戸椿芽役)も声を担当しています。
★新海誠監督最新作「すずめの戸締まり」ヒロイン・すずめ役声優に原菜乃華
https://eiga.com/news/20220705/7/
★「SixTONES」松村北斗、新海誠監督作「すずめの戸締まり」に参加! "閉じ師"の青年・宗像草太役に挑戦
https://eiga.com/news/20220906/7/
●岩戸鈴芽:原菜乃華
●宗像草太:松村北斗
●岩戸環:深津絵里
●岡部稔:染谷将太
●海部千果:花瀬琴音
●岩戸椿芽:花澤香菜
●芹澤朋也:神木隆之介
●ダイジン:山根あん
●岩戸鈴芽(幼少期):三浦あかり
●宗像羊朗:松本白鸚
【思わぬ人気がでて、小説も書かれたキャラクター・芹澤朋也】
すずめが旅の途中で出会う人々など魅力的なキャラクターが多く登場する本作で、劇場公開後に思わぬ人気がでたのが、草太の友人・芹澤朋也でした。新海監督の「君の名は。」で主演を務めた神木隆之介さんが演じる芹澤は、連絡がとれなくなった草太を探しにいった先で偶然すずめと出会い、ひょんなことから、愛車の赤いスポーツカーで彼女たちを東北まで連れていくことにいなります。
チャラついた見た目の大学生で、言動はややぶっきらぼうに見えますが、実は友達思いで、車中でのさりげない気配りなど見た目と言動のギャップがSNSを中心に話題となり、芹澤の魅力に大きな注目が集まりました。
作中ではくわしいプロフィールが明らかにされていない芹澤について、話題にこたえるかたちで新海監督みずから芹澤にスポットをあてた掌編小説「小説 すずめの戸締まり~芹澤のものがたり~」が書き下ろされ、入場者特典として全国50万人に配布されました。同小説は現在ブルーレイコレクターエディションに同梱された冊子で読むことができます。
新海監督は掌編小説の特典配布時、「映画公開後に多くの方から『芹澤のことをもっと知りたい』という感想をいただけたのは、予想外の喜びでした」と振り返り、「ヒーローではない芹澤は、観客に近しい立場のごく普通の大学生です。しかし彼の大学生活にもまた、現実の我々と同様に様々な困難や悩みがあったはずです。その彼の日々を、草太との出会いを中心に短編小説として書きました。皆さんからの声に背中を押される形でこのような機会を得たことを、とても嬉しく思います」と感謝のコメントを寄せています。
【芹澤に懐メロソングをかけさせた理由。「魔女の宅急便」からの影響】
そんな芹澤は、すずめと環を乗せた車中でお気に入りの懐メロソングをかけ、「ルージュの伝言」(荒井由実)、「SWEET MEMORIES」(松田聖子)、「夢の中へ」(井上陽水)、「卒業」(斉藤由貴)、「バレンタイン・キッス」(国生さゆり with おニャン子クラブ)、「けんかをやめて」(河合奈保子)がBGMとして流れます。
新海監督は劇場パンフレットのインタビューで、すずめの過去に関わる重い展開につながる東北へのドライブシーンに「何かポップスを流したい」と考えたのがきっかけだったと語り、「鈴芽の心情としてはシリアスなんですが、その重さに観客をずっと付き合わせるのは難しい気がした」「芹澤みたいなキャラクターを同席させて、無神経に明るい曲をやってもらうことにしました」と演出意図を明かしています。
車中BGMとして使用された「ルージュの伝言」は、3月22日の「金曜ロードショー」で放送された「魔女の宅急便」(宮崎駿監督)のオープニングテーマとして知られています。「すずめの戸締まり」と少女の成長物語という共通点がある「魔女の宅急便」は、新海監督が同作を少女が旅に出て成長する物語にしようと思ったとき、先行作品として思い浮かんだ作品だったそうです。そして、すずめが旅先で出会う人たちを女性にし、年齢の幅をもたせて作中に登場させたのは、「魔女の宅急便」からストレートに影響をうけているところだとパンフレットのインタビューで語っています。
★新海誠監督がエンタメ映画に込めた覚悟 「すずめの戸締まり」で辿り着いた境地
https://eiga.com/movie/96308/interview/
(出典 news.nicovideo.jp)
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